CASE STUDY

相続成年後見

父の遺産分割の調停中ですが、兄が認知症の母を取り込んで、母の相続分を兄に譲渡させようとしています。母にもきちんと相続してもらいたいのですが、どうしたら良いでしょうか。

【ご相談者】北見市 40代女性(自営)

解決結果

母が認知症であることが分かる資料を裁判所に提出して調停をストップさせて、母の成年後見を申し立てました。そして、母の成年後見人が調停に参加してきちんと父の遺産を相続することができました。

既に家庭裁判所で被相続人(父)の遺産分割調停が進んでいましたが、その中で相続人である兄が認知症の母を取り込んで、母の相続分を自分に譲渡させる旨の公正証書等を提出していました。
ご依頼者様としては、母にはきちんと父の遺産を相続して欲しいと考え、当事務所に相談に来られました。


まず、認知症の相続人がいる場合、そのままでは調停を進めることはできません。
そこで、裁判所に母が認知症であることを分かってもらうため、ご依頼者様が施設に入所中の母のお見舞いに行った際に『長谷川式簡易知能評価スケール』を実施してもらい、その様子をビデオに撮影してもらいました。
※『長谷川式簡易知能評価スケール』とは、認知症の程度を判別する簡易なテストです。
そして、実施結果とビデオを裁判所に証拠として提出し、母が認知症であることが認められたことから、調停は一旦ストップしました。


調停が止まっている間に、母の成年後見を申し立てました。
そして、母に弁護士が成年後見人として就いてから調停が再開され、成年後見人の関与の下で母が父の遺産を法定相続分通りに相続することができました。

 


【執筆者】

弁護士 佐瀬達哉

東京と大阪で弁護士として勤務した後、2008年から札幌で葛葉法律事務所を開所。
離婚、相続などの家事事件に関する解決実績多数。
相続では使途不明金や共有不動産に関する訴訟案件などにも対応。

一覧へ戻る