CASE STUDY

相続

実家を売却するのにあわせて、亡くなった両親の着物や絵画、骨董品などを処分することになったのですが、思い出の品もあるのでいくつかは自分で引き取りたいと思います。兄や弟とも話をしなければならないでしょうか?

【ご相談者】札幌市 60代女性(主婦)

解決結果

形見分けは高価な動産でなければ遺産分割の対象とならず、相続人間で話し合って分配します。廃棄処分する場合には処分費用の負担についても話し合う必要があります。

一般的に、よほど高価な動産でもない限り、形見分けは遺産分割の対象とはなりません。
家庭裁判所の調停や審判でも、形見分けについて判断するということは基本的にありません。


形見分けの一般的な流れとしては、相続人間で話し合って、それぞれ希望する物品を引き取る、というものです。
遺産分割協議書等に形見分けの内容について記載する必要は基本的にありません。
遺産分割協議書を締結する前に形見分けを済ませておけば、遺産分割協議書に『清算条項』を入れることによって、後で形見分けについて問題とされることを防ぐことができます。


反対に、故人の動産類は廃棄処分することも多いですが、その廃棄処分にかかる費用についてどのように負担するかが問題となることがあります。
これも基本的には、遺産から支出し、遺産で不足する場合は相続人間で共同で負担するのが一般的です。
廃棄処分にかかる費用負担については、遺産分割協議書等に明記しておくのが望ましいです。


本件では、着物や骨董品といっても高価なものとはいえなかったので、特に遺産分割の対象とはせず、お互いに希望する品を分け合って、残った動産類については廃棄処分し、その処分費用を遺産から支出することで合意し、遺産分割協議書を作成しました。

 


【執筆者】

弁護士 佐瀬達哉

東京と大阪で弁護士として勤務した後、2008年から札幌で葛葉法律事務所を開所。
離婚、相続などの家事事件に関する解決実績多数。
相続では使途不明金や共有不動産に関する訴訟案件などにも対応。

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